東日本大震災から10年が経ちますね。
日本人が決して忘れることのできない悲劇だと思います。
改めてこの震災でお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。
そして世界中からたくさんのメッセージもいただいているのは皆様もご存知かと。
ありがたい限りです。
この10年、一人一人が様々な形で被災地と向き合ってきたことでしょう。
当館でも義援金活動を行ったりしました。
地震発生当初、被災地ではないこのエリアでも電話が不通になる等の影響が出て、
何が起きたのかもよくわからない時間もありました。
そして津波。
あまりの衝撃に、見たこともない状況に、日本中が心を痛め涙した日。

あるお客様との出会いのお話をさせてください。
その方は実際に津波に流されたそうです。
首まで水がきて、もうダメかもしれないと思ったがなんとか命は助かったと。
何もかも無くしてしまったけれど、泣いてても仕方ないので、日々の日常を取り戻そうと、こんな時だからあえて旅行をしにきたとおっしゃっておりました。
私は言葉が出ませんでした。
助かった命の時間を無駄にしないよう、前向きに生きる姿に感銘を受けました。

あの日を忘れたいと思う方もいらっしゃることでしょう。
でも前をむいて生きるために「忘れない」ことも重要なのかもしれませんね。
10年、本当に頑張って生きてきたことと思います。
そんな自分たちを褒めてあげましょう。
悲しみは消えることはないから、それを胸に。
でも悲観せず、前を向いてない生きていきましょう。
助かった一つ一つの命は他の何にも変えることはできないから。
私たちは今でも復興の途中にある被災地の方々の気持ちに寄り添いながら、この日を忘れることなく従業員一同、皆さまとともにある宿屋として精進して参りたいと思います。